「ピアスって、安いのは残ってるけど高いのはすぐ無くすから安くていいの…」

こんなお話をよくお客様から伺います。雑貨屋さんのピアスは無くさないのに、貴金属のピアスはすぐ無くす。みなさん、心当たりありますよね。私もそうでした。

実は理由があります。雑貨屋さんのピアスはポストが太く、キャッチもがっちり止まるものが多いです。貴金属を使わないからこそ、造りに余裕があるのです。例えばそれをK18やプラチナで作ったら数十万円になりますよね。特別なデザインを除き、手の取りやすい価格帯で作るために、貴金属ピアスは小ぶりでポストの太さは0.8mmくらいがベーシックです。

そうなると、ピアスの形状やキャッチの役割がとても大切になってきます。今回はそんな切り口から、ピアス・イヤリング選びのポイントをお伝えしていきます。

ピアスの種類と特徴

ピアスは大きく4つの種類に分けられます。それぞれデザインだけでなく、着けやすさや外れにくさも異なります。

スタッドピアス

最もシンプルなタイプで、デザイン部分に「ポスト」と呼ばれる細い棒がついており、耳の後ろから「キャッチ」で固定します。ファーストピアス(初めてピアスホールを開けた直後に使うピアス)には、このスタッドタイプ一択です。ピアスホールがまっすぐ安定するためです。

キャッチには以下の種類があります。用途に合わせて選ぶと、紛失リスクをぐっと下げられます。

金属製(小さいタイプ) シンプルで目立ちにくく、耳の端の方にピアスホールが開いている方に向いています。
シリコン製 安価なので、ゆるくなってきたらすぐ替えられるのが利点です。ただし皮脂が付くと滑って外れやすくなる点と、変色しやすい点がデメリットです。
金属+シリコン しっかり留まりピアスを無くしにくいのが最大のメリットです。シリコンのみのものほどではありませんが徐々にゆるくなるため、消耗品として予備を用意しておくのがおすすめです。
ねじ式 ボディピアスにセットで付いてくることが多く、一部のブランドでも取り扱っています。しっかり固定できる安心感があります。
円盤型 面積が大きいため、重いピアスの傾きを防げます。ただしピアスホールが下の方にある方は着用時に注意が必要です。
ロック式(特におすすめ) 0.6mm〜1.1mmのポストに対応しており、差し込むだけでロックされ、外すときはレバーを引きながら外すタイプです。代表的なものに「クリスメラキャッチ」があり、私自身も愛用しています。対応する直径が幅広く、とても便利です。
フープピアス

キャッチのない輪状のピアスです。小ぶりで地金をしっかり使用したタイプでしたら、つけっぱなしにもおすすめです。つけっぱなしに向くデザインの考え方については第2回(リング編)でも詳しくお伝えしています。

留め方には「クロッシングタイプ」と「中折れタイプ」があります。クロッシングタイプはポストを下ろして留めるもので、ピアスホールに入る部分が広めのため、耳たぶのふっくらした方に向いています。中折れタイプは真ん中から開いて着けるもので、ポストが後ろから出ないため引っかかりにくく外れにくいです。耳たぶの薄めの方にはデザインが傾きにくい中折れがおすすめです。なお強度を出すため、中折れタイプの方がポストが太めに作られています。

フックピアス(ジプシーピアス)

耳に引っ掛けるだけでさっと着けられるタイプで、忙しい朝の味方です。揺れ感のあるデザインが多く、宝石がついたものはお顔周りに輝きをプラスしてくれます。着けやすい分、外れやすい部類に入ります。シリコンキャッチを別途つけることでそのリスクを下げられますので、ぜひご活用ください。

アメリカンピアス(チェーンピアス)

モチーフのある前側と耳の後ろに来る部分の長さを変えるだけで印象が変えられ、フックタイプよりもさらに揺れ感を楽しめるピアスです。

ピアスホールの高さが左右で微妙に違うという方にも特におすすめです。チェーンタイプなら左右の高さの差が目立ちにくくなります。前のモチーフに重量があるものはポストから抜けやすくなるため、こちらもシリコンキャッチをつけることをおすすめします。

耳への負担と注意点

耳元のジュエリーを楽しむ上で、耳への負担についても知っておいてほしいことがあります。

重いピアスは長時間の着用を避け、短時間のご使用をおすすめします。重さによってピアスホールが広がってしまうことがあります。またピアスホールが耳の端に近い方は、フープピアスを着ける際に引っかかりに注意してください。皮膚が裂けてしまうことがあり、裂けた皮膚は自然には治癒しないため、形成外科での治療が必要になります。きれいに治りますが、できれば避けたいですね。

つけっぱなしにできるピアスでも、できればお風呂の際は外すことをおすすめします。理由は2つあります。ひとつは無くしてしまうリスクを避けるため。もうひとつは、ピアスと湿った皮膚の間に雑菌が繁殖するのを防ぐためです。一度ピアスホールが荒れると直りにくいですし、ピアス自体の状態も確認できるので、脱着の習慣をつけていただけると安心です。

ピアスを開けていない方へ|イヤリング・ピアリング・イヤーカフ

「ピアスを開けずにピアスっぽく着けたい」という方には、イヤリングはもちろん、ピアリングやイヤーカフもおすすめです。昨今のイヤリングはピアスに見えるデザインのものも多く、何より可愛いものがたくさんあります。ピアスと違ってお店で試着できるのも大きなメリットです。

イヤリング

ピアスより地金を多く使う分、価格は少し上がりますが、その分しっかりした作りのものが多いです。留め方は大きく「ねじ式」と「クリップ式」があります。ねじ式は自分に合う強さに調節できるため、特に落としたくない大切なイヤリングにはねじを少しきつめにするのがおすすめです。クリップ式はワンタッチで着けられてとても便利ですが、強さが調節できないタイプの場合、耳の厚みに合わないときつくて痛かったり、逆にゆるくてすぐ落ちることもあります。必ず試着してから購入してください。

イヤーカフ

耳の上やサイドから差し込んで引っかけるタイプで、ピアスホールが不要です。サイズが合っていれば意外と落ちにくく、ピアスをお持ちの方が2つめのアクセントとして重ね着けするのにも人気です。

ピアリング

フープピアスのような見た目で、前後から耳たぶを挟んで着けるタイプです。フープの輪っかがおしゃれに見えてとても便利で、ピアスを開けていない方でもフープピアスの雰囲気を楽しめます。

まとめ
  • ピアスの形状とキャッチ選びが紛失防止のカギ スタッド・フープ・フック・アメリカンと種類によって着け心地と外れにくさが異なります。キャッチはロック式が特におすすめです。
  • 耳への負担に注意する 重いピアスは短時間使用を心がけ、できればお風呂の際は外す習慣をつけましょう。
  • ピアスを開けていなくてもおしゃれは楽しめる イヤリング・ピアリング・イヤーカフなど選択肢は豊富です。試着して自分の耳に合うものを選んでください。
耳元のジュエリーは毎日の気分を上げてくれる存在です。種類の特徴を知った上で、自分のライフスタイルに合ったものを選んでいただけると嬉しいです。